東京都のとある島で見つけた廃墟のホテル。看板には「オリエンタルリゾート」とあります。
　周囲は昼でも廃墟独特の不気味さが漂っていますが、廃墟でも管理が行き届いてるのか、建物自体は壊れた様子も見られませんでした。
　しかしこのホテル、てっぺんはドームの立派な造りで、見るからにこの島には大きすぎたように思えます。

　ホテルの廃墟といえば、板で塞がれた窓の上の壁は全て黒く焦げ、周囲は火事場の、あの猛烈に気持ちの悪い焦げた臭いに包まれていた「ホテル ニュージャパン」を思い出します。
　それは火災の何週間後かに見た時の光景ですが、その後外観は修復され、地下のナイトクラブも営業を続けていたというから、そこには「地下の廃墟」ならぬ、「廃墟の地下」というシュールな空間が存在していたわけで、都会というものは実に奇妙なものだと感じさせられました。